骨が少なくてもインプラントできる?GBR(骨造成)の解説
— Implant / GBR

骨が少なくても
インプラントできる?
GBR(骨造成)の解説。

— Published 2026.06.16
湯口晃弘

— この記事の監修者

湯口 晃弘(ゆぐち あきひろ)/ 医療法人令徳会 理事長・ユアーズデンタルクリニック院長

日本歯周病学会認定医、EAO(European Association for Osseointegration)認定医、5-D Japan ペリオインプラントコース インストラクター。2026年5月、米国歯周病学会の公式誌 Clinical Advances in Periodontics に筆頭著者として症例報告を発表(DOI: 10.1002/cap.70076)。

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「インプラントを希望したけれど、骨が少ないから無理と言われた」── そんなご相談がよくあります。
結論:骨が少なくても、骨を増やす治療(GBR)でインプラントが可能になるケースは多くあります。本記事では、GBRが何なのか、どんな時に必要か、どんな流れで進むのかを、知識ゼロの方にもわかるように解説します。
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湯口院長による動画解説(約12分):「インプラントの骨増生(骨を作る治療)」── 湯口院長による解説動画。骨が少ない部位へのインプラント治療を可能にする「骨増生(GBR)」の仕組みと実際の症例を、12分にわたって詳しく解説しています。
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なぜインプラントに「骨」が必要なのか

インプラントは、人工の歯根(チタン製のネジのような形のもの)を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を取り付ける治療法です。

たとえ話:インプラントは、地面(骨)に深く埋め込む「土台付きの電柱」のようなもの。土台を地面にしっかり埋めるためには、地面の「深さ」と「硬さ」が必要です。地面が浅すぎたり柔らかすぎたりすると、土台が安定しません。

つまり、インプラントが長期的に安定して機能するためには、「人工歯根を埋めるだけの十分な骨の量と質」が必要です。これが足りない場合、インプラント治療が成立しません。

骨が少なくなる主な3つの原因

1. 抜歯後の骨吸収

歯を抜くと、その歯を支えていた骨は徐々に痩せていきます。これは生理的な反応で、抜歯後1年で骨の厚みが約25%、3年で約40%吸収すると報告されています。長期間入れ歯やブリッジで対応してきた方は、骨が大きく減っているケースが多いです。

2. 歯周病による骨吸収

歯周病は、歯を支える骨が溶けていく病気です。抜歯前に既に大きく骨が溶けている場合、抜歯後の骨はさらに少なくなります。

3. 解剖学的な制限

特に上顎の奥歯では、上に「上顎洞」(じょうがくどう・鼻の脇にある空洞)が広がっているため、骨の厚みが元々薄いことがあります。下顎の奥歯では「下歯槽神経」(かしそうしんけい)という太い神経が走っており、これを傷つけない高さの骨が必要です。

GBRとは — 骨を増やす治療

骨が少ない部位に対して、骨を再生させて増やす治療法GBR(ジー・ビー・アール)と呼びます。正式名称は「Guided Bone Regeneration」、日本語では「骨誘導再生法」または「骨造成術」です。

GBRの基本原理

GBRでは、以下の2つの材料を組み合わせて使います。

  • 骨補填材(こつほてんざい)── 骨が再生する時の「足場」になる人工骨。患者さん自身の骨(自家骨)、人工合成材料、または安全性が確立された牛由来の骨材を使います。
  • 遮断膜(メンブレン)── 骨を増やしたい部位を覆う、薄いシートのような膜。歯肉の細胞が骨の再生する空間に入り込むのを防ぎ、ゆっくりと時間をかけて再生する骨の細胞のための「専用空間」を作ります。
たとえ話:骨補填材は「鉄筋」、遮断膜は「型枠」のような関係。家を建てる時、型枠で形を作り、その中に鉄筋を入れてコンクリートを流し込みます。GBRも同じく、型枠(遮断膜)で守られた空間の中に、足場(骨補填材)を入れて、患者さんご自身の骨が再生するのを待ちます。

骨補填材の中で、患者さんご自身の骨が時間をかけて再生し、最終的にインプラントを支えるしっかりした骨になります。

GBRの種類 — どこの骨をどう増やすか

1. 水平的骨造成(すいへいてき こつぞうせい)

骨の「幅」を増やすGBRです。歯を支えるためには、ある程度の幅の骨が必要。幅が足りない場合に行います。比較的予後の安定した、よく行われる術式です。

2. 垂直的骨造成(すいちょくてき こつぞうせい)

骨の「高さ」を増やすGBRです。長期間歯がなかった部位や、歯周病で大きく骨が減った部位で必要になります。技術的には水平的骨造成より難易度が高く、専門的な訓練を受けた歯科医師が行います。

3. サイナスリフト(上顎洞挙上術)

上顎の奥歯で、上の「上顎洞」という空洞が広がっていて骨が薄い場合、上顎洞の底(粘膜)を持ち上げて、その下の空間に骨補填材を入れる手術です。「ソケットリフト」(少量挙上)と「ラテラルアプローチ」(大量挙上)の2方式があります。

4. ソケットプリザベーション

抜歯と同時に行うGBRで、抜歯した穴に骨補填材を入れて、将来の骨吸収を予防する方法。「将来インプラントを希望するかも」という方の抜歯時には、ぜひご検討いただきたい処置です。

— Consultation

「骨が少ない」と言われた方へ

札幌・大通駅直結のユアーズデンタルクリニックで、湯口院長によるご相談を承っています。CT検査で、GBRの可能性をご診断します。

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治療の流れ・期間・通院回数

GBRには、大きく2つの進め方があります。症例の骨の量と質に応じて選択します。

パターンA:同時GBR — インプラントと同じ手術で骨も増やす

骨が「ほぼ足りるけど、少し足りない」場合に選択します。インプラント埋入と同じ日にGBRも行うため、治療期間が短く、患者さんの負担が少ない方法です。

  1. CT撮影・治療計画策定
  2. インプラント埋入 + GBR(同日・約1〜2時間)
  3. 治癒期間 約3〜6ヶ月
  4. 人工歯(クラウン)の装着

パターンB:ステージドアプローチ — 骨造成を先に、インプラントを後で

骨が「大きく足りない」場合に選択します。先にGBRで骨を増やし、骨が安定してからインプラントを埋入します。確実な骨量を確保できる、安全性の高い方法です。

  1. CT撮影・治療計画策定
  2. GBR手術(約1〜2時間)
  3. 骨造成の治癒期間 約4〜6ヶ月
  4. インプラント埋入手術
  5. 治癒期間 約3〜6ヶ月
  6. 人工歯(クラウン)の装着

合計の治療期間は、パターンAで約6〜9ヶ月、パターンBで約10〜14ヶ月が目安となります。

札幌でGBRを受けるなら

GBRは、適応の正確な診断と、術式の選択、長期予後を見越した治療計画が必要な、専門性の高い治療です。術者の技量と経験が、結果に大きく影響します。

湯口は、以下の3つのエビデンスを持ってGBRを提供しています。

  • EAO認定医(European Association for Osseointegration、欧州オッセオインテグレーション学会/2024年10月取得・症例審査と英語口頭試問通過)
  • 5-D Japan ファウンダー船登彰芳氏のもとで5年間研鑽 — インプラント治療技術を継承
  • 2025年11月、第2回 YOUNG Dental Innovators’ Meeting(パシフィコ横浜)にて「美しい前歯部インプラント治療を目指して 〜抜歯即時埋入からGBRまで〜」を講演

札幌・大通駅直結のユアーズデンタルクリニックで、CT検査と精密診断のもと、GBRの適応と治療計画をご提案します。

よくあるご質問

「骨が少ないからインプラントは無理」と言われましたが、本当ですか?
必ずしも諦める必要はありません。骨が少ない場合でも、GBR(骨造成)という治療法で骨を増やし、インプラント治療を可能にできるケースが多くあります。札幌・大通駅直結のユアーズデンタルクリニックでは、EAO認定医・湯口院長が、CT検査で骨造成の可能性を診断します。
GBR(骨造成)とは何ですか?
GBR(Guided Bone Regeneration、骨誘導再生法)は、骨補填材という人工骨と、遮断膜(メンブレン)を組み合わせて、足りない部分に骨を再生させる治療法です。歯科インプラント治療の前準備として広く行われています。
GBRの治療期間はどれくらいかかりますか?
症例により異なります。インプラント埋入と同時にGBRを行う場合は、追加期間なしで進められます。骨造成を先に行い、骨が安定してからインプラントを埋入する「ステージドアプローチ」では、骨造成からインプラント埋入まで4〜6ヶ月の治癒期間が必要です。
GBRは痛いですか?
局所麻酔下での手術のため、術中の痛みはほぼありません。術後1〜2日は腫れと違和感が出る場合がありますが、適切な疼痛管理で日常生活への影響を最小化します。当院では、術後の経過観察を密に行い、必要に応じて鎮痛薬・抗生物質を処方します。
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札幌・大通駅直結のユアーズデンタルクリニックで、湯口院長によるご相談を承っています。現在のお口の状態、これまでの治療歴、これからの不安、何でもお聞かせください。

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