北海道の喫煙習慣は28.0%で47都道府県で最も高い|喫煙と歯の状態を3つのデータで確認

— この記事の監修者
湯口 晃弘(ゆぐち あきひろ)/ 医療法人令徳会 理事長・ユアーズデンタルクリニック院長
日本歯周病学会認定医、EAO(European Association for Osseointegration)認定医、5-D Japan ペリオインプラントコース インストラクター。2026年5月、米国歯周病学会の公式誌 Clinical Advances in Periodontics に筆頭著者として症例報告を発表(DOI: 10.1002/cap.70076)。
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歯を失う要因を調べた研究では、喫煙が要因の1つとして繰り返し報告されています。一方で、都道府県ごとの喫煙率と歯の状態を同じ表で見る機会はあまりありません。
喫煙率は特定健診の質問票から、歯周ポケットや残っている歯の数は歯科疾患実態調査から、それぞれ都道府県別の値が公表されています。別々に公表されているこれらを並べました。
喫煙の習慣がある人の割合

- 北海道 28.0%(47都道府県のうち最も高い値)/男性36.9%・女性16.8%
- 47都道府県の単純平均 22.0%
- 北海道の年度推移:2018年28.5%→2019年28.3%→2020年27.8%→2021年28.1%→2022年28.0%(横ばい)
歯の状態は同じ方向を向いていない
- 歯周ポケット4mm以上(40歳以上):北海道 35.2%(95%信頼区間26.4〜43.9、n=108)/全国52.3%
- 自分の歯が19歯以下(40歳以上):北海道 29.3%(95%信頼区間22.4〜36.2)
- 過去1年間に歯科検診を受けた人:北海道58.6%/全国63.8%
- 喫煙と歯の喪失の関連(メタ解析・20研究15,422人):オッズ比 1.98(95%信頼区間1.58〜2.48、15研究)
北海道は、喫煙の習慣がある人の割合が最も高い一方で、歯周ポケット4mm以上の人の割合は全国より低い値でした。他方で、自分の歯が19歯以下の人の割合は29.3%です。歯周ポケットの割合と、歯を失っている人の割合が同じ方向を向いていません。
この分析について

これは相関の提示であり、因果関係を示したものではありません。北海道で喫煙率が高いことが、歯を失うことの原因であると述べたものではありません。
3つのデータはそれぞれ別の調査です。特定健診の対象は40〜74歳、歯科疾患実態調査の都道府県別集計は40歳以上、メタ解析は日本以外の研究を多く含みます。
都道府県別の値は性・年齢調整済みの推定値です。北海道の口腔診査はn=108と少なく95%信頼区間が広いため、他県との比較や順位を述べることはできません。都道府県の幅については都道府県で3倍以上ひらく歯の指標で扱っています。
出典
- 厚生労働省「NDBオープンデータ(特定健診の質問票・都道府県別)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html - 厚生労働省「令和6年歯科疾患実態調査の結果について」(令和7年6月26日公表)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59190.html - Helal O, et al. Predictors for tooth loss in periodontitis patients: Systematic review and meta-analysis. J Clin Periodontol. 2019;46(7):699-712.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31025366/
※都道府県別の値は性・年齢調整済みの推定値であり、単純な人数比ではありません。各値には95%信頼区間があり、県同士の比較は成立しません。メタ解析のオッズ比は研究上の関連であり、個人が歯を失う確率そのものではありません。分析日:2026年9月29日。本ページの数値と図は、厚生労働省「NDBオープンデータ(特定健診)」「令和6年歯科疾患実態調査」を医療法人令徳会 ユアーズデンタルクリニックが加工して作成したものです。
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